── 大阪急性期・総合医療センターの特徴を教えてください

長友技師川﨑先生川﨑医師 施設規模としては、大阪南部、阪南六区を中心に二次医療圏から80万人ほどの患者さんがいらっしゃって、地域病院からの紹介のほかに救急搬送される患者さんも多くいらっしゃいます。大阪の他地域に比べると高齢の患者さんが多いという特徴があります。

 

 

── 長時間心電図検査はどのように行われていたのでしょう?

川﨑先生と長友技師

川﨑医師 主に原因不明の動悸がある患者さん、血圧計で異常が見られた患者さんやスマートウォッチで心房細動(AF)の疑いを指摘された患者さんなどのスクリーニングにイベントレコーダーを利用していました。
 イベントレコーダー本体と解析用の機器も購入したのですが、解析がなかなか大変で、年間で9例程度しか検査を行えませんでした。

長友技師 せっかく購入したのに、あまり活躍しませんでしたね。病態によっては機器での検出が難しく、患者さんがイベントスイッチを押した分しか記録が残らないこともあったので、AFの検出は困難でした。

── SmartRobinを導入したきっかけを教えてください

川﨑医師 使用していたイベントレコーダーが故障して、長時間心電図検査が実施できなくなり、代替えとなるものを探していた時に、参加した学会でSmartRobin、AF Detectorのことを知り、すぐに問い合わせました。経営部門も、初期費用の必要がないことを理解すると、すんなりと導入が決まりました。
 ちょうど、働き方改革の一環として、24時間心電図検査の解析も外部に委託しようかという話が出ていたので、切り替えるのにちょうどよいタイミングでした。

長友技師 これまで使用してきたイベントレコーダーの更新をためらっているところにAF Detectorの話をいただきました。今までは電池交換や電極の貼り替えを患者さんにお願いしていたのですが、パッチ型心電計なら貼るだけで患者さんの負担も少なくなると思いました。

── AF Detectorを導入して、検査はどのように変わりましたか?

川﨑医師 心電計の在庫状況を気にすることなく、電子カルテ上で心電図検査のオーダーをすれば、生理検査室で患者さんに心電計が貼り付けられます。
 
長友技師 パッチ型心電計を貼り付けた後は普段通り生活していただいています。記録が終わったら患者さんに取り外していただき、レターパックで返送を行ってもらいます。私たちは、解析が終了した後に解析レポートを出力して電子カルテに載せるだけですね。以前のイベントレコーダーでの解析は研修を受けた担当者しかできなかったので、担当者が不在時に困ることがありました。今は院内で解析する必要はありませんし、誰もが出来るようになったので業務が効率化できたと言えます。

川﨑医師 電子カルテに添付された解析レポートのAF代表波形を見て判断しますが、気になった時にはSmartRobinアプリ画面上の心電図波形を確認します。

心電図検査、導入前/導入後

── SmartRobinの導入を検討されている方々に一言いただけますか?

川﨑医師 SmartRobinには、非常に満足しています。検査で異常がなくても、動悸を覚えて来院された患者さんに納得してもらうことは難しいのですが、解析レポートに記載されるAFの数値(有効解析区間におけるAF発生割合)を見せることで安心してもらうことができます。
 検査件数も月15件ほどと何倍にもなりましたし、その中には実際にAFが見つかった例もあります。SmartRobinの導入は、働き方改革の推進にもつながると思います。

長友技師 従来のイベントレコーダーより簡便ですし、キットの在庫管理は必要ですが、機器のメンテナンスなども不要となり、その分他の業務を行うことが可能となりました。

SmartRobinのアプリ画面を前に