──心電図検査はあまり実施されていなかった?
宮崎医師 当院はSASなどを扱うクリニックで、12誘導心電計は完備していますが、循環器内科のような心臓の専門医ではありません。
──SmartRobinを利用したきっかけは?
宮崎医師 東京都『DX Scrum Team プロジェクト』への参加がきっかけです。それまでは、心臓に不安のある患者さんが来院してもできるのは心電図検査だけで、あとは専門の先生を紹介するしかありませんでした。SASと心房細動(AF)に関連性があることは知られているので、当院内で検査してAFが確認できることは重要だと考えています。
実際の運用は2023年8月から開始して、計17名の患者さんに対しパッチ型心電計を使った長時間心電図検査を行いました。2023年12月でプロジェクトは終了していますが、今後もSmartRobinの使用を継続したいと考えています。
──導入にあたって何かトラブルなどはありましたか?
宮崎医師 特にありませんでした。基本的に心電計の貼り付けも取り外しも院内で行っていますが、これまでに問題はありませんでした。
岩田看護師 手順もわかりやすく、導入はスムーズでした。
──どのような形でSmartRobinを運用されていましたか?
宮崎医師 波形画面を確認することはほとんどなく、出力した解析レポートで確認を行っていました。解析レポートは見やすくて、とても良いと思います。
岩田看護師 一覧から選んで出力するだけだったので、操作に迷ったことはありませんでした。
──サポートについてはいかがですか?
岩田看護師 パッチ型心電計を利用したことがなかったので、患者さんから「飛行機に乗っても良いか」と聞かれた時にどのように答えたら良いのかわかりませんでした。でも、サポートに問い合わせると、すぐに回答をいただけたので助かりました。
──SmartRobinに対する要望はありますか?
宮崎医師 解析結果ではAFの発生頻度がパーセンテージで示されることは良いのですが、患者さんを専門医へ紹介する判断の基準があればよいと感じました。今回のプロジェクトではAFが顕著に現れるような患者さんはいらっしゃいませんでしたが、もし解析結果でAFが現れた患者さんがいたとして、AFが何%以上であれば専門医を受診した方が良い、というようなことがわかればいいと思います。
また、AFが見つかって専門医の先生に紹介する時、解析データを紹介先と共有できると良いですね。でないと、再度検査しなくてはならず、患者さんの負担になってしまいますから。また、院内から直接心電図データをSmartRobinへアップロードできるようになると、もっと手軽に長時間心電計を使えるようになっていいと思います。
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東京都『DX Scrum Team プロジェクト』とは?
東京都『DX Scrum Team プロジェクト』は、スタートアップと中小企業が“スクラム”を組み、実証実験や成果検証に取り組む機会を提供することによって、スタートアップの革新的なビジネスモデルの実装、中小企業のDXを推進していくことを目的とした東京都の支援事業です。
株式会社カルディオインテリジェンスは、スタートアップ企業として東京都『DX Scrum Team プロジェクト』に採択され、その支援を受けてクリニックにおけるSmartRobinの実証実験を行っています。
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